研究テーマについて

生態系サービス

   

 当研究所では、BIM/CIM を活用した治水・環境・維持管理の観点を兼ね備えた川づくりを実現するとともに、調査・設計・施工・維持管理段階における生産性向上や働き方改革の促進のため、河道の3次元設計に関する調査研究を行っています。

1.河道の3次元設計を導入するメリット
 ■治水面と環境面の設計を同時に行うことが可能となり、環境への影響を十分に検討した多くの代替案から
  より良い河道の選定が可能
 ■面的な地形データと面的な環境要素を統合することで瀬淵等の物理環境と生物の関係を考慮したきめ細やか
  な設計が可能
 ■将来的な河床変動等の地形変化を予測することで、以下の観点を考慮した設計が可能
   ・竣工当初から物理環境が整った整備(既存生物に配慮)
   ・将来の物理環境の変動も考慮した整備
   ・維持管理費(河道掘削、植物繁茂抑制)を考慮した整備
 ■立体的な完成イメージを示すことにより地域住民等の利用者の観点を考慮した整備が可能

2.河道の3次元設計のプロセス及び検討フロー
  河道の3 次元設計を実現するため、iRIC ソフトウェア(iRIC(RiTER Xsec 、EvaTRip Pro、Nays2DH等)、ゲームエンジン、3D CAD を活用した新たなプロセス及び実務的フローの整理をしております。


【出典】多自然川づくりの高度化を目指した河道の 3 次元設計ツールの導入
図 3次元設計ツールを活用した設計のプロセス


【出典】多自然川づくりの高度化を目指した河道の 3 次元設計ツールの導入
図 多自然川づくりの高度化を目指した河道の3次元設計を実現するフロー

※河道の3次元設計に関する詳細な内容
多自然川づくりの高度化を目指した河道の 3 次元設計ツールの導入

参考資料(外部リンク)
河川CIM(3次元川づくり)の考え方と標準化に向けた取組み・課題 BIM(中村圭吾ら)
河川CIM標準化検討小委員会 成果報告書(JACIC)
・3次元河道設計ツールを活用した具体事例(外部リンク)
  3次元河道設計ツールを用いた治水・環境の一体的検討の試行~雲出川直轄区間を例として~
 (河川技術論文集,第28巻,2022年6月 周月霞ら)
  


【出典】3次元河道設計ツールを用いた治水・環境の一体的検討の試行~雲出川直轄区間を例として~(周月霞ら)
図 植生評価(雲出川の事例)

 整理した河道の3次元設計のプロセス及び検討フローに基づき、三重河川国道事務所(雲出川)では3次元設計ツールが試行的に導入されています。
 上図の植生評価では、平均年最大流量・整備計画流量流下時の洪水ピーク時点とし、現況河道に対して、流量規模の違いが植生評価結果に与える影響を評価しました。
 雲出川の解析結果の詳細については上記論文を参照してください。